皮膚病による赤みの原因|お顔の皮膚病 受診ポイント
🔶皮膚の病気による赤みの原因とは
とてもデリケートなお顔の皮膚。少い刺激でお顔の皮膚は、赤くなることがありますが、赤みの原因が皮膚の病気の場合もあります。以下で、その概要をご紹介します。
酒さ様皮膚炎は、主にステロイド軟膏を長期間使用したことが原因で毛細血管が拡張し、皮膚に赤みが出てしまう症状です。皮膚に赤みの他、腫れたような皮膚の盛り上がり、火照り、ヒリヒリ感などの症状を伴うことがあります。
ステロイド軟膏がアトピー性皮膚炎の治療によく使用されることがありますが、アトピー性皮膚炎の治療で、発症することが多いとされています。
酒さは、酒さ様皮膚炎と同じような症状が現れますが、別のものと位置づけられています。(酒さ様皮膚炎はステロイド軟膏との関連性が指摘されておりますが)、ステロイド軟膏とは関連性がなく、現在のところ原因はよくわかっていません。一般的には、皮膚の炎症が慢性化すると、酒さに至ることがあるとされています。
乾癬は、炎症が起きることで皮膚が厚く、硬くなってしまう病気です。症状として、皮膚表面の赤みのほか、盛り上がったブツブツ、皮膚に粉を吹いたような状態が見られ、頭や肘、膝、お尻に起こりやすい傾向があります。
乾癬発生の要因は、遺伝的要素・環境・免疫の問題が挙げられていますが、酒さ同様、はっきり原因は判明していません。また、乾癬の発生患者の中には、症状の見た目を気にするためストレスを感じ、生活の質が落ちてしまうことがあり、問題視されています。そこで、治療に際し、メンタルケアを伴う場合があります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔、胸、背中など、皮脂が多い部分を中心に赤みが出現する湿疹です。また、赤み以外にお肌にかゆみが出ることがあります。
なお、発症の要因は、マラセチアという真菌が挙げられ、マラセチアを持っている全ての人が、脂漏性皮膚炎を起こすというわけではありませんが、お肌の湿疹が気になる方は、専門医の詳細な診察をおすすめします。
脂花粉症の一種。一般的な花粉症は、植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性反復性のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が特徴的ですが、花粉皮膚炎も同様に、皮膚に接触することで皮膚炎がを引き起こされます。日本では、北海道の大半と沖縄を除いてスギ花粉が抗原となる場合が多い(スギ花粉による花粉症についてはスギ花粉症参照)。症状は、皮膚が赤く腫れたり、湿疹がでてお肌にかゆみが出ることがあります。 (花粉皮膚炎のスキンケア...)
《皮膚の下を走る血管や体の病気による赤みの原因》
静脈が拡張することで、血液が皮膚から透けて見えてしまう症状を指します。放置していても、特に問題はありませんが、人によって灼熱感や痛みを感じることがあります。
全身性エリテマトーデスは、自己免疫システムが正常な細胞を攻撃してしまう病気と言えます。 鼻を中心として羽を広げた蝶のような赤い湿疹が顔に見られるほか、紫外線を浴び水ぶくれや発疹、脱毛、痛みがない口内炎などの症状として現れることがあります。
🔶セルフケアでお顔の赤みの改善が見られないときは...
お顔の赤みは、原因の特定が難しいお悩みと言えます。毎日のスキンケアなどを行い、赤みの改善を目指すことも必要ですが、お顔の赤みの症状が深刻な場合は、お早めに専門医に診てもらうことをおすすめします。
《皮膚の病気の受診ポイント》
お肌の赤みが、収まらず患部が様々な部分に広がってきたり、かゆみなど他の症状がひどい場合などは、早めの受診をお勧めします。また、見た目を気にするせいでストレスがかかっているような場合、一度、医療機関に相談してみるとよいのではないでしょうか。
また全身性エリテマトーデスなど一部の病気は、専門の科目が分かれる場合がありますが、顔の赤みを主な症状として病院にかかる場合、まず皮膚科でよいでしょう。
受診の際は症状の出始めた時期や部位、かゆみ・ヒリヒリ感・灼熱感などの有無、アトピー性皮膚炎などかかったことのある皮膚の病気などについて医師に伝えるとよいでしょう。